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可愛い犬と猫

犬と猫は日本を含めて多くの国々でペットとして飼われており、人間にとって大切なパートナーです。人間と同じようにペットも病気に罹ることがあり、必要に応じて治療を行わなければなりません。

フィラリア(慢性犬糸状虫症)はペットとして最も人気の高い犬の多くが感染・発症する病気で、フィラリアの成虫が心臓の近くにある肺動脈の血管の中に寄生することで起こる病気です。感染予防対策を何も講じていなければ、3年以内に90%以上の犬が幼虫に感染します。感染した幼虫が犬の体内で成長して成虫になると、特有の症状を起こして最終的に死に至ります。

フィラリアの治療法を大きく分けると、幼虫が成虫に成長する前に駆虫薬を投与して駆除する予防治療と、発症後に薬や手術で体内の成虫を駆除する治療の2種類があります。あらかじめ予防薬を投与しておけば、仮に幼虫に感染したとしても駆除されてしまうので、成虫になって発症するということはありません。発症後に治療を開始しても、既に内臓に大きなダメージを受けている場合は完治させることができません。

感染した幼虫が成虫になる前に死滅させることで発症を防ぐ予防治療ですが、感染前に飲み薬・注射・滴下剤のいずれかの方法で幼虫を駆除する薬剤を投与します。飲み薬は錠剤以外にも犬用のおやつタイプのものもあり、1月に1回のペースで投与する必要があります。注射は半年~1年にわたり効果を発揮します。滴下剤は首の下に薬剤を滴下して皮膚から吸収させるもので、月に1回のペースで投与します。いずれの予防薬も一般向けに市販されていないので、獣医師の診察を受けて処方してもらう必要があります。

幼虫が成虫に成長してフィラリア症を発症してしまった場合の治療法ですが、成虫の数が少なければ薬剤を投与して体内の寄生虫を駆除します。成虫用の駆虫薬を投与する方法以外にも、幼虫用の駆虫薬を投与して成虫が寿命で死滅するのを待つ方法もあります。成虫の数が多かったり大きなサイズまで成長してしまった場合には、外科手術で虫を取り出す治療法もあります。手術で寄生虫の成虫を取り出す方法を“釣り出し法”と呼び、特殊な形状の鉗子を使って心臓に寄生した寄生虫を除去します。

犬フィラリア症は、症状が悪化すると成虫を駆除したり完治させることが難しくなってしまいます。そのため、幼虫に感染しても体内で成虫に成長するのを予防するための治療をおこなうことが大切です。