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フィラリアと蚊の深い関係について

2019年09月10日
横になっている猫

フィラリアの幼虫は主に犬や猫などの動物に寄生して、体内で幼虫から成虫に成長します。成虫は寄生した動物の体内で産卵して増殖しますが、他の個体に伝染をするためには別の生物の助けが必要です。フィラリアにとって宿主の犬は大切な存在ですが、犬以外にも蚊と深い関係を持っています。

フィラリアは主に犬の体内で増殖しますが、蚊を通して他の犬に伝染するという性質があります。フィラリアは犬の体内で成虫に成長して産卵して新たな幼虫(ミクロフィラリア)が誕生しますが、感染犬が蚊に刺されることで一部の幼虫が蚊の体内に移動します。幼虫が蚊の体内に移動すると、感染幼虫と呼ばれる状態に成長します。感染幼虫は吸血針(口吻)に移動して他の個体に感染する機会を待ち、蚊が別の犬を刺した時に体内に侵入することで伝染する仕組みになっています。フィラリアが成虫に成長して増殖をするためには犬などの動物が必要ですが、他の個体に伝染して子孫を残すためには蚊の助けを得なければなりません。

夏になると日本のほとんどの地域で蚊が繁殖して、メスが人間や動物の血液を吸って産卵します。日本国内で普通に見られる蚊は16種類が確認されていますが、いずれの種類もフィラリアを媒介することが知られています。身近なものであれば、主に昼間に活動するヒトスジシマカ(ヤブカ)があります。夜や暗くて湿った場所で活動するものであれば、アカイエカやチカイエカなども日本各地で見られます。

ヒトスジシマカ(ヤブカ)は黒くて大きい(約5mm)体が特徴で、背中の部分に白い縞模様があります。茂みや竹藪に近づくと刺されることがあり、体が大きいので服の上からでも刺される場合があります。ヤブカは本州の東北以南や九州・四国に生息していて、夕立などで小さな水たまりなどができればすぐに産卵します。

アカイエカは夜に活動をするという性質を持ち、体長は約5.5mmで胸のあたりにある淡赤褐色の模様が特徴です。夜中から明け方にかけての時間帯に人間や動物を吸血し、住宅街でも多く見られます。アカイエカは日本のすべての場所に生息しており、幼虫は水たまりや下水などで成長します。

フィラリアは人間や犬の生活圏で身近で普通に見られる蚊を通して伝染を繰り返すという性質があり、室内でも刺される可能性があります。このため、内服薬を服用したり予防注射を投与するなどして、病気の予防処置を講じることは非常に重要です。